【虎の巻 シリーズ2】英語リスニングの勉強法|聞き取れない3つの原因と効果的な対策

■ 目次
久しぶりの『虎の巻シリーズ』です。
今回のテーマは、英語のリスニング。
高校生から寄せられる学習相談の中でも、特に多いのが 「リスニング対策って、何をすればいいですか?」 という質問です。
英語の文章は読めるのに、音声になると何を言っているのか分からない。
そんな悩みを抱えている高校生も多いのではないでしょうか。
大学入試でもリスニングは重要な試験の一つです。
今回は、英語が聞き取れない3つの原因と、今日から実践できる効果的な勉強法をご紹介します。
■ 大学入試で高まるリスニングの重要性
まずは、大学入試におけるリスニングテストの変化を振り返ってみましょう。
リスニングテストの変遷
※下記は試験自体の配点です。実際の大学入試では、大学・学部によって配点の換算方法が異なります。
【2005年以前】大学入試センター試験
リスニングテストの実施なし
リーディング(筆記試験):200点
【2006年】リスニングテスト導入
リーディング(筆記試験):200点
リスニング:50点
【2021年】大学入学共通テストへ移行(配点と内容の見直し)
リーディング(筆記試験):100点
リスニング:100点
現在の共通テストでは、ただ英語を聞き取るだけでなく、聞いた内容を理解し、正しい答えを判断する力が求められます。
例えば、
図やグラフを見ながら英語を聞く
→ 聞こえてきた情報と、目の前の資料を照らし合わせる
さまざまな英語の発音を聞き取る
→ アメリカ英語だけでなく、異なるアクセントにも対応する
言い換えられた表現を理解する
→ 音声と選択肢で違う単語が使われていても、同じ意味だと判断する
といった力が必要になります。
つまり、英語を聞き取る力と、聞いた内容を素早く理解する力の両方が大切なのです。
十分な対策をせずに臨むには、なかなか高いハードルといえるでしょう。
■ リスニングが聞き取れない3つの原因
では、なぜ英語のリスニングがうまくできないのでしょうか。
私が考える主な原因は、次の3つです。
知っている英単語が少ない(語彙力不足)
英単語のつづりと、実際の発音が結びついていない(スペルと音の不一致)
大切な情報を意識して聞き取れていない(メリハリをつけて聞く力の不足)
一つずつ、詳しく見ていきましょう。
1. 知っている英単語が少ない(語彙力の不足)
英語を聞き取るためには、まず英単語の意味を知っている必要があります。
ただし、単語帳を見て意味が分かるだけでは十分とはいえません。
例えば、リスニングの途中で、
「この単語、聞いたことがあるな。何だったっけ?」
と考えている間にも、音声はどんどん先へ進んでいきます。
ようやく意味を思い出した頃には、次の話題に移ってしまっていることもあるでしょう。
大切なのは、英単語を聞いた瞬間に、その意味が思い浮かぶことです。
普段の単語学習でも、文字を見て覚えるだけでなく、実際の発音を聞きながら意味を確認する習慣をつけましょう。
虎の巻|ここがポイント!
大学入学共通テストのリスニングでは、一般的に4,000〜5,000語程度の語彙力が一つの目安とされており、英検®では2級から準1級にかけての語彙レベルが参考になります。
また、センター試験時代と比べて、音声から得た情報を素早く理解し、判断する力がより重要になっています。(放送でながれる語彙数が1.4倍ほどに増加)
そのため、大学入学共通テストでは、高校までに学習する幅広い語彙を理解し、聞こえた英語の意味を素早く判断する力が求められるのです。
2. 英単語のつづりと、実際の発音が結びついていない(スペルと音の不一致)
これは、私自身の体験談です。
以前、英検の学習でリスニングCDを聞いていたときのこと。
長い音声の中で、繰り返し「ローコゥ」という音が聞こえてきました。
何度も登場するので、音自体はしっかり聞き取れています。
ところが、当時の私は、その音に当てはまる英単語がどうしても思い浮かびませんでした。
しまいには「人名か地名なのかな?」と考えていたほどです。
一通り聞き終えて、スクリプト(音声の内容を書き起こした英文)を確認すると、思わず息をのみました。
なんと、あの「ローコゥ」は、「local(地元の、地域の)」 だったのです。
これこそが、これこそが、英単語のつづりと発音が結びついていない状態(スペルと音の不一致)です。
(「local=ローカル」と聞こえると思っている方、きっと当時の私だけではないですよね…?)
ぜひ検索エンジンで「local 発音」と検索し、実際の音声を聞いてみてください。
こうした不一致を解消するために大切なのは、正しい発音を知り、実際の音に慣れることです。
日本では、英語をもとにしたカタカナ言葉が日常生活の中で数多く使われています。
しかし、カタカナで表した音と、英語本来の発音が必ずしも同じとは限りません。
知らず知らずのうちに、英語本来の発音とは異なる音を覚えてしまっている可能性があります。
また、単語を覚えるときに自己流の読み方を決めたり、ローマ字読みをしたりしている方もいるかもしれません。
心当たりがある方は、英単語を目で見るだけでなく、耳で聞き、実際に声に出してみることをおすすめします。
フォニックス(英語の文字と音の関係を学ぶ方法)を意識することも役立ちます。
ちなみに、次の英単語は正しく発音できますか?
iron / career / label
知っている単語でも、実際に発音を聞いてみると意外な発見があるかもしれません。
3. 大切な情報を意識して聞き取れていない(メリハリをつけて聞く力の不足)
例えば、日本語の聞き取りテストがあったとしましょう。
3人の登場人物による1分間の会話を聞くとき、皆さんは一言一句を正確に記憶しようとするでしょうか?
おそらく、話の大まかな流れを追いながら、大切だと思う部分に特に注意して聞くはずですね。
具体的には、
いつ、どこで、何が起きたのか
誰が何を考えているのか
話の流れが変わったのはどこか
最終的にどのような結論になったのか
といった情報です。
英語のリスニングも同じです。
約30分間にわたる試験で、すべての音声を一言一句聞き取り、理解しようとすると、どれだけ集中していても疲れてしまいます。
だからこそ、話の流れを理解しながら、大切な情報に集中することが必要になります。
ただし、これは英語をある程度聞き取れるようになってから身につけていく力でもあります。
まずは、英単語の意味と発音をしっかり理解することから始めましょう。
■ リスニング力を伸ばす効果的な勉強法
さて、ここからが本題です。
リスニング力を伸ばすためには、具体的にどのような練習をすればよいのでしょうか。
これまでの塾生たちを見ていると、本格的なトレーニングを始めてから、およそ1か月ほどで自分自身の変化を感じ始める生徒もいました。
もちろん、上達のスピードには個人差があります。
大切なのは、自分に合った方法で練習を続けることです。
私がおすすめするのは、短い英文から始めて、徐々に長い英文へ進む方法です。
ステップ1|短文のディクテーションから始める
まずは、短い英文のディクテーションから始めましょう。
ディクテーションとは、聞き取った英語を文字に書き起こす練習方法です。
例えば、次の英文。
「I put it on.」(私はそれを身に着けます)
文字で見ると、難しい英文ではありませんよね。
ところが、「アイ・プット・イット・オン」と単語ごとに区切って発音されるのではなく、「アイ・プディダン」のように聞こえてきます。
英語では、このように単語同士の音がつながったり、変化したり、省略されたりすることがよくあります。
代表的なものが、次の3つです。
リンキング:前後の単語の音がつながること
フラッピング:「t」などの音が、発音の中で変化すること
リダクション:一部の音が弱くなったり、省略されたりすること
難しい名前を覚える必要はありません。
まずは、書かれている英語と、実際に聞こえる英語には違いがあると知っておくだけでも十分です。
虎の巻|ここがポイント!
日本語でも、「おとうさん」を「おとーさん」と発音することがありますよね。
こうした音の変化は、日常生活の中で自然と身についてきたはずです。
英語も同じように、実際の音声を繰り返し聞きながら慣れていくことが大切です。
おすすめの練習サイト
Speechling(スピーチリング)
https://speechling.com/jp/dictation/english
英語の音声を聞いて、聞こえた内容を文字に書き起こす練習ができるサイトです。
レベルに合わせて教材を選べるほか、音声の話者(性別・国)やアクセントなどを選択できる機能もあります。
無料で利用できる練習もあるため、まずは気軽に試してみてください。
無料の範囲で十分に練習ができます。
最初は、聞き取れない単語や文章があっても構いません。
粘り強く何度も繰り返し聞き、どうしても分からない部分はスクリプト(英文)で確認しましょう。
そのあと、もう一度音声を聞いてみてください。
「あっ、この単語はこう聞こえるんだ!」
そんな発見を少しずつ積み重ねることが、リスニング力の向上につながります。
ステップ2|徐々に長い英文へ挑戦する
短い英文を聞き取れるようになってきたら、少しずつ長い英文に挑戦してみましょう。
リスニング専用の教材はもちろん、英検準1級やTOEICのリスニング問題なども練習に活用できます。
ただし、最初から難しい教材に挑戦する必要はありません。
自分のレベルに合った教材を選び、無理なく続けることが大切です。
YouTubeにも、英語のリスニング教材や学習用動画が数多く公開されています。
ただ聞き流すだけではなく、「どんな内容だったのか」「聞き取れなかった部分はどこか」を確認しながら練習すると、より効果的です。
■ 1日15分から始めるリスニング練習
「練習方法は分かったけれど、毎日どれくらいやればいいの?」
そんな方は、まず1日15分を目安に始めてみましょう。
虎の巻|ここがポイント!
1日15分の練習例
まずは英文を聞く
短い英文を聞き、どのような内容なのか考えてみましょう。
聞き流すのではなく、音に注意し繰り返し聞きます。
聞こえた英語を咀嚼する(繰り返し確認する)
分かる部分から書き取ってみたり、音声に合わせて自分でも声に出してみたり、
頭の中で英文を反芻する(頭の中で聞いた英文を繰り返してみる)のも効果的です。
正しい英文を確認する
聞き取れなかった単語や、思っていた発音と違った部分を確認しましょう。
音声に合わせて声に出す
実際の音声を聞きながら、発音やリズムをまねしてみましょう。
最初から完璧にできなくても大丈夫です。
大切なのは、短い時間でも継続すること。
毎日の学習に少しずつ取り入れてみてください。
リスニングが苦手でも、諦めるのはまだ早い!
ここまで、リスニングが聞き取れない原因と、おすすめの勉強法をご紹介してきました。
リスニングもリーディングと同じように、適切な対策とトレーニングによって力を伸ばすことができます。
「リスニングは苦手だから……」
「今から始めても間に合わないかも……」
そう感じている高校生も、諦めるのはまだ早いです。
まずは1日15分からでも構いません。
大切なのは、できることから始めて、少しずつ積み重ねていくこと。
英語を聞く習慣をつけて、少しずつ「聞き取れる英語」を増やして、を鍛えていきましょう。いきましょう。
■ One's Academyの高校英語指導について
One's Academyの高校英語では、生徒一人ひとりの学力や課題、目標に合わせた指導を行っています。
リーディングはもちろん、リスニングやライティングについても、それぞれに適した対策・指導を取り入れています。
「何から始めればいいのか分からない」
「今の勉強方法が正しいのか不安」
「どれくらい勉強すればいいのか分からない」
大学受験に向けた悩みは、尽きないかもしれません。
初めての大学受験なのですから、不安や迷いがあるのは自然なことです。
私たちは、一人ひとりに適した学習指導に加え、学習ペースの管理やコーチングを通じて、生徒が目標に向かって着実に進めるようサポートしています。
大学受験までの道のりを、一人ひとりに寄り添いながら伴走することも、私たちの大切な役割です。
勉強方法や受験対策で困ったことがあれば、いつでも気軽に相談してくださいね。


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